お正月の食卓を飾るおせち料理ですが、おせちに入る食材は正式には、何種類あるかご存知ですか?
有名なところでは、海老、栗きんとん、数の子、伊達巻、かまぼこなどがありますが、正式には30種類近くもあるようです。
とはいえ、入れる食材は地域によっても変わってきますし、近年では簡略化されているので、それほど多くの食材が入ることは滅多にありません。
それでも、おせちには必ず入っている食材は日本全国同じです。
筆者はこれらの食材を見ていて、ふと、おせちにはなぜこれらの食材が使われるのか?に興味を持ちました。
もちろんお正月なので、縁起が良いというのは、なんとなくわかってはいるのですが、詳しいこととなるとよくわかりませんでしたので、今回は、おせち料理に入る食材の種類や意味から、人気の食材まで知っているようで知らないおせちの雑学をまとめてみました。
おせち料理の入れ物「重箱」について
おせちは重箱に入っていますが、これは「幸せを重ねる」という意味がありますが、段数にはいろいろな説があります。
一般的に売っているおせちの段数は二段や三段が多いですし、豪華な物になると五段というものもありますが、正式な段数は四段という説が有力です。
おせち料理の基本となるのが「口取り(祝い肴)」「焼き物」「酢の物」「煮物」の4種類で、これをそれぞれの重箱に詰めることから四段が正式になるようですが、昔は五段が正式だったという説もあるようです。
四段重ねにした時の呼び方は、一番上が「一の重」、二段目が「二の重」、三段目が「三の重」、そし四段目が「与の重」と呼びます。
四段目だけは「四」ではなく「与」と表記するのは、「四」は「死」を連想させる音のため、縁起が悪いからと言われています。
おせち料理の食材と種類
おせち料理は、重箱ごとに入れる食材が決まっています。
一の重には、口取り(祝い肴)が入ります。
口取り(祝い肴)の食材には次のようなものがあります。
紅白かまぼこ
かまぼこの形が、初日の出の形に似ていることから、縁起が良いとされていて、紅は魔よけ、白は清いの意味があります。
伊達巻
巻物の形から、教養が持てるようにとの願いが込められています。
黒豆
黒く日焼けするくらいマメに働けるようにとの願いが込められています。
栗きんとん
「きんとん」は漢字で書くと「金団」となり、金色の団子という意味で、金運が向上するようにとの願いが込められています。
数の子
ニシンの卵で卵の数が多いことから、子孫繁栄の意味があります。
二の重には、焼き物が入ります。
焼き物には次のような食材があります。
海老(えび)
海老は、腰が曲がっていることから、腰が曲がるまで長生きするようにという願いが込められています。
鯛(たい)
鯛は、お祝いの席ではよく用いられますが、単純に「めでたい」という語呂合わせです。
鰤(ぶり)
ぶりは、イナダ、ハマチ、ブリと大きさによって呼び方が変わる出世魚であることから、出世ができるようにという縁起物です。
三の重には、酢の物が入ります。
酢の物には、次のようなものがあります。
紅白なます
紅白なますは最も有名な酢の物で、お祝い事の時の水引を表しています。
長老喜(ちょろぎ)
植物の根を赤く染めたもので、長老喜という名前が縁起が良いということで使われます。
与の重には、煮物が入ります。
煮物には次のような食材があります。
昆布巻き
昆布巻きは、魚を昆布で巻いて、かんぴょうで結んだもので「よろこぶ」の語呂合わせです。
筑前煮
筑前煮はレンコン、里芋、ごぼうなど、根菜を中心にした煮物で、穴が開いているレンコンは将来の見通しが利く、里芋は親芋に小芋がたくさん付くことから子宝を願うなど、使う根菜それぞれに縁起物が使われます。
他にもたくさんの縁起の良い食材が入りますが、有名なところをご紹介しました。
おせちの食材人気ランキング
筆者はおせち料理の中で好きなのは、海老や煮物なのですが、子供は栗きんとんや伊達巻などの甘いものが好きです。
そこで世間の人たちはおせちの食材の中で何が一番人気があるのかを調べてみたところ、次のような結果になることがわかりました。
第5位
紅白かまぼこ
第4位
黒豆
第3位
伊達巻
第2位
栗きんとん
第1位
数の子
参考:http://chosa.nifty.com/season/chosa_report_A20121221/9/
食材人気ランキングには筆者の好きな食材は入ってませんでしたが、おせち特有の「伊達巻」や「栗きんとん」が上位に入っているのは、おせちならではなのかもしれませんね。
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