新年になってから多くの人がすることのひとつに初詣があります。
初詣というのは、昨年の感謝と今年の無事を祈るために神社やお寺などにお参りするという古くからの日本の風習ですが、信心深くない人でも、お正月の初詣だけは欠かさないという方もいるのではないでしょうか。
筆者も普段はお参りなどはあまりしないのですが、初詣だけは毎年行っていました。
新年のお祝い気分で心が浮かれているところへきて、初詣に行くと神社やお寺の境内には、さまざまな露店が並んでいたりするので、さらに心がウキウキしてきて、なんとなく楽しくなってくるんですよねえ。
ところが、近親者の死があり喪中だったことから初詣に行けなかったことがあったり、最近では、年齢のせいか寒い中出掛けるのが億劫になってきたりして、初詣に行く回数が減ってきました。
そこで今回は、初詣はいつまでに行けば良いのか?とか、行く時間帯は大晦日の夜じゃなくても良いのか?とか、喪中の初詣はどうすれば良いのか?など初詣についてのあれこれを調べてみました。
初詣はいつまでに行けば良いの?
初詣というと、お正月のニュースで騒がれるように、除夜の鐘の後から正月3日までの三が日に行くのが良いという感じがしますよね。
しかし、これには諸説あり、松の内つまり1月7日までに初詣に行けば良いという説と1月中に行けば良いという説があります。
サービス業の方などは、お正月は仕事という場合が多いですから、その年、初めてお参りをすることが初詣と拡大解釈をすれば、それが初詣になるので、1月中に行けば良いのではないでしょうか。
初詣に行く時間は?
初詣というと大晦日の夜から元日の朝にかけて行く人が多いと思いますが、それは昔の風習で、一家の主が新年の平和と豊作を祈るために、土地の神様を祀った神社に大晦日から元日にかけて篭る「年篭り」が変化したものだと言われています。
また、大晦日から元日にかけてお参りをすることを「二年参り」と呼ばれているようですが、実は数年前まで筆者はこれが初詣だと思っていました。
つまり大晦日の夜11時過ぎに神社やお寺に行って、0時を過ぎたらお参りすることを初詣と呼ぶと思っていました。
しかし、厳密には初詣の時間などは決まっていないようで、いつでも自分の都合のつく時間帯にお参りをすれば良いのだそうです。
喪中に初詣に行く場合は?
近親者の死などがあると初詣に行けないという説がありますが、これは神社に限ってのことでお寺には初詣に行けます。
神社に初詣に行ってはいけない理由は、神社(神道)というのは人の死を「穢れ(けがれ)」として考える場合が多いからと言われています。
この穢れというのは、ヨゴレの意味の汚れではなく、近親者の死によって気力が枯れている状態の「気枯れ」という意味合いがあります。
穢れは周囲に染るという考えから、神社では鳥居をくぐってはいけない、境内に入ってはいけないとされています。
しかし、お寺(仏教)にとっては人の死は身近なもので、丁寧に扱うべきものなので、近親者の死があったからと言ってお参りをしてはいけないということになりません。
厳密には、神社に初詣に行っても良い場合がありますが、特別なこだわりが無ければ、喪中の場合の初詣はお寺に行けば良いのです。
宗教的な意味合いから始まった初詣も、今では日本人の冬の風物詩となっていて、縁日のような感じで捉えている方も多いと思いますが、それはそれで立派な日本の文化だと言えると思います。
ただし、一応のタブーなどは理解しておいた方が気持ちよくお参りができるのではないでしょうか。
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