突然の雪でも安心！？ノーマルタイヤの緊急措置《スプレー式タイヤチェーン》について

首都圏を始め、雪があまり降らない地方に住んでいる方にとって、突然の雪はとても困りますよね。

雪による交通機関の遅れや雪道での転倒など、生活への悪影響はもとより、車を運転する方にとっては、スリップ事故という恐怖が付きまといます。

雪道で車が一旦スリップしはじめてしまうと、運転手はどうすることもできず、運を天にまかせるだけになってしまいます。

スリップ事故は大げさではなく「命がけ」と言っても過言ではありません。

雪がよく降る地方に住んでいる方なら、冬になればスタッドレスタイヤに履き替えるのは常識ですが、雪が降っても年に1～2回という場所では、ノーマルタイヤからあえて高価なスタッドレスに履き替えるのは、ちょっと躊躇してしまいます。

そんな場合に用意しておくものとして、タイヤチェーンがあります。

タイヤチェーンなら数千円から買えますし、ノーマルタイヤに履かせるだけで、スリップ事故の確率が減りますから、用意しておくと安心です。

しかし、タイヤチェーンを使用したことが無い方にとっては、取り付けが難しいのも事実です。

そんな方たちのために登場したのが「スプレー式タイヤチェーン」と呼ばれているものです。

今回はそのスプレー式タイヤチェーンについてのあれこれを調査してみました。

スプレー式タイヤチェーンとは？

スプレー式タイヤチェーンとは、粘り気のある特殊な樹脂をタイヤに直接、噴射して使うというもので、金属のタイヤチェーンの言葉のイメージとは違います。

ノーマルタイヤに粘り気のあるゴムを一枚、重ねたようになることで、雪道に対してのグリップ性能が上がり、スリップしにくくなると言われています。

スプレー式タイヤチェーンで最も気になることは、タイヤに噴射するだけで本当にスリップしないのか？ということですよね。

これに関しては、まず筆者が実際にスプレー式タイヤチェーンを使用した時の感想を言いますと…ノーマルタイヤだけの時よりも、確かにグリップ力は上がっているように感じました。

と言っても、同じ条件で厳密に比較したわけではないので“確実”とは言い切れません。

他にもスプレー式タイヤチェーンを使用した方たちの感想を見てみますと、良い評価と悪い評価に分かれます。

良い評価では「ほとんどスリップしなかった」「半信半疑だったが使ってみてその効果に驚いた」「まるで魔法がかかったようにグリップしはじめた」などがありました。

悪い評価では「全く無意味なものだった」「効き目を実感できなかった」「タイヤが白くなってしまった」などがありました。

全体的な評価としては、雪道でのスリップ対策としての効果はあるという印象を受けました。

スプレー式タイヤチェーンのメリットは、ノーマルタイヤの雪道でのグリップ性能向上、いざという時に手軽に使える、スタッドレスタイヤやタイヤチェーンよりも価格が安いなどがありますが、デメリットを確認しておきます。

使用者の感想の中でデメリットとして最も多かったのが「タイヤが白くなる」「車体に付くと取れない」など汚れに関するものでした。

あとは高速道路でチェーン規制がかかっている時にチェーンとしては認められないということがあります。

スプレー式タイヤチェーンの販売元が言っていることや使用したことがある方たちの口コミをまとめた上で考えますと、スプレー式タイヤチェーンを使うのはあくまで突然の雪による“緊急措置”としてというのが最も適している使い方です。

スプレー式タイヤチェーンをしているからといって、スリップしないわけではありませんし、効果が持続する時間も短いですから、仕事中や外出中に突然の雪に降られた時など、使用する場面は限られていると考えていた方が良いでしょう。

また、車のタイヤだけではなく、自転車やバイクのタイヤにも使えますし、靴の底にスプレーすると滑りにくくなりますので、徒歩で出勤する方の靴、小さいお子さんの靴、ご年配の方の靴などに使うのも良いと思います。

ノーマルタイヤを履いていて、スタッドレスタイヤに履き替える予定が無い方やタイヤチェーンが取り付けられない女性には冬の間は「お守り」としてトランクに入れておけば、何も無いよりは安心なのかもしれませんね。

雪道での車の運転の基本やスタッドレスタイヤかタイヤチェーンを付けて、スピードを出さないで走ることですので、これらを装備した上でスプレー式タイヤチェーンを使えば、安心・安全は強固なものになると思います。

また、スプレー式タイヤチェーンでは心配という方は、現在では多くのカーショップでスタッドレスタイヤのレンタルもやっていますので、それを利用するのも良いのではないでしょうか。