一年の内で最も引っ越しが多いのが3月です。
昔の引っ越しは、友人に頼んだりして、自分で荷物を新居に運ぶというのが多かったようですが、現在では、引っ越し業者に依頼する場合が多くなっているようです。
確かに家族揃って引っ越す場合などは、生活用品が多いので、引っ越し業者に依頼するのが最も賢明だと思いますが、費用がいくらくらいかかるのかが気になるところですよね。
ましてや一人暮らしの引っ越しで荷物も少なく、引っ越し先までの距離も短いなどという場合には、引っ越し業者に頼むといくらくらいかかるのか?とちょっと不安になることもあります。
そんな時におすすめなのが、赤帽での引っ越しです。
一人暮らしで近距離の引っ越しなら、赤帽の安さに敵う業者はほぼ見当たりません。
そこで今回は、実際に赤帽をやっていて、引っ越しも請け負ったことのある筆者が、なぜ赤帽が安いのか、引っ越しで赤帽を使う場合のデメリットなどをご紹介したいと思います。
赤帽とは?
まず赤帽について、簡単に説明しておきます。
赤帽というのは、軽トラックを使い、荷物を運ぶ運送業者なのですが、通常の運送業者との最大の違いは「料金体系」だと思います。
一般の人が馴染みのある宅配業者などは“重量”で料金が決まる場合が多いのに対し、赤帽は“距離”で料金が決まる場合が多いからです。
例えば、10㎏のダンボールを1個、100km先まで送る場合、宅配業者なら確実に1000円以内で送れますが、赤帽に頼むと100kmの料金になるので、20000円近くかかってしまいます。
なぜこれほどの違いが出るのかと言いますと「混載」か「チャーター」かの違いなんです。
混載というのは、たくさんの荷物を集めて、大型トラックでまとめて載せることで、荷物1個当たりの料金を安くすることができます。
チャーターというのは、ひとつもしくは一人の荷物のためだけに、トラックを1台丸々借りることになるので、料金が高くなります。
赤帽というのは、基本的には、運転手個人で軽トラックを所有して、個人で運営している個人事業主なので、普通に依頼すればチャーター扱いになります。
赤帽での基本料金の目安
赤帽での引っ越しが安いと言われていますが、その第一の理由は上記で説明したように「距離で料金が決まる」からということはご理解いただけたと思います。
距離によって料金が決まるということは、荷台にポツンと1個の荷物を載せでも、荷台からはみだしそうな満載の荷物を載せても、料金は変わらないので、荷台満載になる引っ越しでも安くなるんです。
このことを踏まえて、赤帽での基本料金の目安をご紹介しておきます。
荷物の積み込み地から20kmまで:4860円
21~50kmまで:1kmあたり216円加算
51~100kmまで:1kmあたり162円加算
101~150kmまで:1kmあたり約130円加算
151km以上無制限:1kmあたり108円加算
このほか、荷物の積み込みなどの作業料金が30分まで540円がかかり、30分過ぎると540円が加算されていきます。
ちなみに普通の荷物を送る場合、30分を超える作業になることは滅多にありません。
また、事情で待機しなくてはいけない場合は待機料金がかかることもあります。
※地域や条件によって変わる場合があります。
軽トラックに積めるだけの荷物を積んだ場合の赤帽料金の一例を挙げておきます。
20km以内で行ける同一市内や隣市まで
20kmまでの距離料金4860円
+
作業料金540円=5400円
50km先の場所に届ける場合
20kmまでの距離料金4860円
+
30km×216円=6480円
+
作業料金540円=11880円
100km先の場所に届ける場合
20kmまでの距離料金4860円
+
30km×216円=6480円
+
50km×162円=8100
+
作業料金540円=19980円
この料金は赤帽の料金計算の考え方を表したもので、引っ越し料金の規定は赤帽公式サイトに掲載されています。
その料金は…
作業時間2時間以内・走行距離20Km以内の場合
13500円
1台1行程・ドライバー1名、土曜・日曜・祝祭日は2割増
となっています。
ちなみに“1行程”というのは、軽トラックに荷物を積んで、引っ越し先に運んで、荷物を部屋に運ぶまでです。
赤帽での引っ越しを安くする条件
13500円という数字を見ると“安い”と感じてしまいますが、これは数字マジックです。
軽トラックに積める分量の荷物というと物持ちの人ならかなり減らさないといけないかもしれません。
その場合、家電などの大きい荷物だけ赤帽に積んで、小さい荷物は別の手段で運ぶという方法を取るか、もう1行程、お願いするという方法があります。
ここで軽トラックに積める家電の目安を挙げてみます。
- 冷蔵庫(135cm以下)1台
- 洗濯機1台
- ファンヒーター(ストーブ)1台
- 扇風機1台
- テレビ1台
- デスクトップパソコン1台
これくらいなら余裕で詰めますので、空いたスペースに衣装ケースやダンボールを積むこともできます。
これらのことを踏まえた上で考えますと、赤帽に依頼して安い料金で引っ越しをするのに必要な条件は…
一人暮らし
荷物が少ない
引っ越し先が20km以内
この条件を満たせば、どの引っ越し業者よりも安い料金で引っ越しをすることが可能だと言えます。
ただし、赤帽は引っ越し業者ではなく、運送業者なので、次のようなデメリットもあります。
- 1人で運べない重い荷物は搬入を手伝う場合がある
- 搬入はするが仕分けなどの細かい作業はしない
- ガムテープやダンボールは自分で用意する
などがあります。
これらのデメリットをどう感じるかは人それぞれですが、引っ越しを友達に頼む代わりに赤帽に頼むという考え方をすれば、友達に気を遣うという精神的な部分のデメリットが無くなるので、デメリットでは無くなるかもしれませんね。
近距離で、荷物が少なく、引越し費用を抑えたいという場合は、まずは近くの赤帽に相談してみるのも良いかもしれませんね。
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