12月が近づくと当たり前のようにお歳暮のことを考えるものですよね。
でも、お歳暮のマナーとは?と聞かれたら「???」となってしまう方も多いのではないでしょうか。
お歳暮を贈る時期や渡し方、お返し、お礼状、タブーなどなんとなくはわかっているつもりだけど、いざ聞かれると具体的なことはわからないものです。
こちらが良かれと思って贈っても、相手にしてみると非常識な人というレッテルが貼られてしまう場合も無きにしも非ずです。
そこで今回は、知っているようで知らないお歳暮のマナーについてまとめてみましたので、確認してみてください。
お歳暮の意味
現代においてお歳暮というのは、その年にお世話になった方に感謝の気持ちを込めて品物を贈ることです。
本来は、使用人から雇い主、嫁ぎ先から実家など、立場が下の者が立場が上の者に対して、正月に必要となるお餅やお酒、保存が利くスルメや昆布などを贈っていたようです。
現在では、正月に必要となる物もありますが、贈るものはバラエティにとんでいて、相手の好みに合わせた物や普通では買えない珍しい物などを贈るのが主流となっています。
お歳暮の時期
お歳暮の時期については「12月に入ったら」という感覚でいる方がほとんどだと思います。
しかし、厳密に言えばちゃんとした時期があります。
正月を迎えるための事始めの日となる12月13日~20日くらいまで、というのが基本となります。
しかし、現代では、デパートなどが早めに予約しておくと割引されるといったお歳暮商戦の影響で、早ければ11月の終わり頃から贈られることもありますが、一般的には12月1日以降であれば問題ありません。
実際、運送会社でのお歳暮の宅配は、12月1日から配り始めるのが常識となっています。
お歳暮の渡し方
現代では、お歳暮は宅配するものというのが一般的ですが、本来であれば、お世話になった方のお宅へお歳暮を持って伺うのが正しいマナーです。
その場合、相手の都合の良い日時を事前に伺っておいて訪問します。
その時の挨拶としては「今年も大変お世話になりました。お歳暮をお持ちしましたので、お納めください。」など感謝の言葉と共に渡すのが礼儀です。
お歳暮のお返し
お歳暮を贈る立場からお歳暮を貰う立場になった時にわからないのがお返しです。
何かを貰ったらお返しをするのが一般的と言えますが、厳密に言えばお返しはしなくても良いそうです。
それは相手が「お世話になったから」という気持ちで贈ってくるものだからです。
とはいえ、貰いっぱなしではいけませんので、お礼の電話をするか、遅くとも2日以内くらいまでにお礼状を出すのがマナーです。
しかし、同じような立場の方からお歳暮を貰った場合は、お返しをした方がその後の付き合いもスムーズかもしれません。
その場合、すぐにお歳暮としてお返しをすると、つき返されたような形にもなりかねませんので、少し時期をずらして正月に「お年賀」」という形でお返しをすると良いと思います。
お歳暮のお礼状
お歳暮のお礼状を書こうと思っても、どういう文章を書けばよいのかわからないという方は多くいらっしゃいます。
そんな時はお礼状の文例の見本をお手本にすると便利です。
ネット上には、無料で使えるお礼状の見本が見られるサイトがたくさんありますが、お歳暮のお礼状文例集まとめなら、多くの文例サイトがまとめられているので便利です。
お歳暮のタブー
お歳暮のマナーの中でも、意外と知られていないのが、お歳暮のタブーです。
例えば、お歳暮で贈ってはいけない物品があるというのをご存知でしょうか。
贈ってはいけないと言われているものがいくつかありますので、ご紹介しておきます。
- 靴やスリッパなどの履物で、これは“踏みつける”という意味で失礼にあたります。
- 筆記用具や時計など仕事に関する物も“働け”という意味になり、失礼にあたります。
- 包丁やハサミなどの刃物も“縁を切る”という意味になり、失礼にあたります。
また、最近に人気の商品券などは、金額がわかってしまう、品物を選ぶという心遣いが感じられないなどの理由で、目上の方やビジネス関係の場合には失礼にあたるので、注意が必要です。
あとは、アルコールが苦手な方にアルコールを贈るなど相手の嫌いな物や相手の健康を害するような物は避けるのがマナーです。
これらを踏まえると、贈る物はおのずと限定されてきそうですね。
お歳暮のマナーについて簡単に説明しましたが、現在ではマナーを気にする方も少なくなってきているようです。
とはいえ、日本の伝統的な風習ですから、相手に失礼の無いよう最低限のマナーだけは、拡大解釈する分でも覚えておいて損は無いと思いますよ。
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